幕の引き方

公開日: : コラム, 考えておきたい自分の老後

ab9c53139fa19a6d85f244d2d9fb2243_m旦那様を早くになくし、子供さんがいないため、大きな古いお家でお一人暮らしのお知り合いの素敵なご婦人。

甥御さんと姪御さんが時折様子を身には寄ってくれる。

90歳を過ぎた今でもお元気。

 

数年前、80歳代がもうすぐ終わるというとき、決断を迫られました。

立派なお屋敷が老朽化のためにいよいよ住めなくなってきたのです。

そのときの決断は施設にも入らず土地の半分を売却し、家を新築することにしたのです。

 

ご本人もだいぶ悩まれたようですが、本人の望む施設は予算的に厳しく、病気もない元気な身としてはいつまでお金が続くかはわからない。その不安を抱え施設で暮らすのは無理。とのことで家を新築したのです。

 

難しい選択で数年の熟考の末決定したとのこと。私からするとそれが正しいのかは正直わかりません。いつまで一人で暮らしていけるかの年数を考えると、どうやって幕引きをするんだろう?と心配をしたものでした。

 

数年経ち、家を建てたときはまだ元気なだったのですが、だんだんと体が弱ってきて乗っていた自転車にも乗れなくなり、買い物に行けなくなり、今まで病気もしなかったのに今年の夏は熱中症で動けなくなってしまいました。

今回は本人がまだ動けたのでどうにかできましたが、連絡もできない状況にだったら、これからどうするのか?とさらに心配をしています。

 

本人が懸命に考えだした答えにとやかくといえる立場ではありませんし、そんな権限もないことも承知しています。

でも、どうされるんだろうと、心配せずにいられないのです。

 

何か決断をするときに最後の始末まで考えておかなければならないと切実に考えなければならないと、改めて考えさせられました。施設だけが正しい選択ではないと思います。

でも体が弱くなり、判断力が鈍ってきたり、認知症になったり、将来のことは全く想像がつかないのも本当のところです。

そして高齢になるということは様々な変化への対応や判断が鈍ってくるという現実もあります。今なら想像ができるのですが、そのころに客観視していられるほど心身ともに健康でいられるかということは、今のところ、全くわからないことなのです。

 できれば芝居の幕を閉じるようにさっと格好良く幕を下ろしたいと、切に願ってはおりますが、こればかりはどうにもならないことなので…。

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