煙草は悪いことなのか?

公開日: : 最終更新日:2016/10/06 コラム, 親の介護

5e613ad85c4e4aa517f2c20dd0dfe783_m 高齢になってくるとそれなりにあまり健康ではない状況や病気等が出てくる。それに伴い、お酒やたばこなどに制限を受けることもよくあることです。

しかし、禁止された本人にしてみれば、残念ながら先はそう長くはない、「老い先に楽しみを取り上げられた!」という認識の方が強くなるのです。

 

 施設で仕事をしていたときに、デイサービスを利用している車いすのおじいさんがよく喫煙コーナーに足を運んでいたのを見かけました。

とても気さくな方で、喫煙コーナーでも誰とでも仲良くされていました。でも、この方、奥様より禁煙をきつく言われているのです。

なので、たばこは持っていない。持たせてもらえない。

こっそり、誰かから、もらいたばこをしている様子。

施設の関係者はこの方が来ると煙草タイムはすぐに終了していました。吸わせてもらえない方の前では吸いにくい。。。

 奥様からすれば病気のこと等を考えて禁止されているのですが、本人は老い先短いのに、今更で、かえって禁煙がイライラして健康を害しているとの主張。かみ合わない。どちらの言い分も正しいし、どちらの見方もしたいもの。

 

私の父も倒れて介護が必要になってからも、お正月等、時々、辞めていたお酒を飲み、アンモニア障害を起こしたことが何度もあります。これは外食して少しでも食べ過ぎたときにも起こったのですが。

多めの塩分やアルコールの摂取が肝臓の機能を低下させて起こる原因になることも。意識障害の時は家族だけでの病院搬送は難しいので、救急車を呼ばなければならないのです。

意識障害でも毎回症状は違うし、言葉に反応しても、自分の意志で体を動かしたりすることは難しい場合も多かったのです。

しかし、本人は煙草のおじいさんと言うことは一緒。「いつお迎えが来るか解らないのに、我慢する方が体に悪い!!」とたいていこれでひと悶着。

介護する側からすれば、少しでも健康で小康状態を維持できることがありがたいのだが、介護する側からすれば、数少なくなった楽しみを取り上げられていると、なる。高齢になると動ける範囲も、少なくなってくる。

正直、これぐらいはいいのかも、と思ってしまうこともありました。

 

正解はないのです。少しでも、好きなことをさせてあげたいと思う反面、介護者としてこちらの負担がないようにしておきたい。ただでさえ、色々と小さなことから大きなことまで、負担がある。そうなると、原因がわかっていることはできるだけ避けたいもの。こちらの時間や体への負担もあるのだから。

 

父はなくなる直前、病院で「隣の人がうまそうにビールを飲んでいる。俺も飲みたい」と。幻想なのか夢なのか、そこだけははっきり聞き取れるようなうわ言を言っていました。

そこまで飲みたかったのかと、飽きれつつ、飲ませてあげればよかったと思わなくもないのだけれど…。 

 

今、できることは、せいぜい墓前に缶ビールを供えるくらいです。

 

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